幹部候補が辞めていくという悩み
人が育たない、辞めていく。せっかく育った幹部候補が、ある程度力をつけた頃に会社を去っていく。多くの経営者が直面するこの悩みは、採用や研修の問題として語られがちだが、実際にはもっと根本的な組織構造の問題であることが多い。
共通点①:この先に何があるのかが見えない
幹部候補が辞める組織にはある共通点がある。それは、「この会社で成長した先に、何があるのか」が本人に見えていないことである。給与や役職といった条件面だけでなく、この会社で働き続けることの意味、つまり組織としての目指す姿(ビジョン)が、具体的な道筋として示されていない場合、優秀な人材ほど先の見えない環境に不安を感じ、離れていく。
共通点②:評価基準が「社長の感覚」に依存している
もう一つの共通点は、評価基準が「社長の感覚」に依存していることである。何を頑張れば評価されるのかが不明確な組織では、幹部候補が自分の成長を実感しづらく、正当に評価されているという納得感を得られない。
まとめ:軸と道筋を示せる組織に、人は残る
これらの問題を解決するために必要なのは、単発の研修や給与テーブルの見直しではない。会社の存在理由・提供価値・目指す姿を統合したコンセプトを軸に、3年後にどんな組織を目指すのかという道筋(ジャーニーマップ)と、それに沿った評価基準を整えることである。次の一手が見える組織にこそ、人は残り続ける。